アプリゲーム開発者の皆さまは、アプリをリリースする際にPR活動を行なっていますでしょうか?
かつては尖ったアプリであれば、アプリストア内の評価やレビューサイトでの口コミ、SNSでの拡散などで自然に認知され、ダウンロードされるということもありました。
しかし今やスマホアプリ市場も成熟し、アプリゲームのリリースとPR活動はセットで考えなければ、なかなか大きなダウンロード数には結びつきにくいというのが実情です。
しかしPRと言われても、一体何をすれば良いのか分からないという開発者さんも多いのではないでしょうか。
そこで、おすすめのPR手法の1つ、プレスリリースについてご紹介させて頂ければと思います!アプリゲームのPRには色々な手法がありますが、プレスリリースは事業規模の大小を問わず、全ての事業者さんにおすすめです!
プレスリリースとは?
プレスリリースとは、事業者がメディアに対して自身の活動を通知するものです。
例えば「ゲームを新規にリリースした」「イベントに出展する」というようなことをメディアに伝えるためのものです。
このようなプレスリリースを作成し、専門の配信サービスを利用したり、或いは個別にメールで送るなどして、メディアに活動を通知します。
メディアは受け取ったプレスリリースの中から、ニュース性があるか、読者が興味を持ちそうか、などを判断して選定し、ニュースとして掲載、或いは放送します。
ゲーム系のウェブメディアにとってもプレスリリースは重要な情報源の1つです。実際に筆者が運営するゲーム情報メディアでも、送られてくるプレスリリースを元に毎日ニュース記事の掲載を行なっています。
ゲーム系のウェブメディアに取り上げて欲しいというのは、ゲーム開発者であれば誰でも思うことですよね。プレスリリースを発信することで、そのチャンスは大きく広がります。
どれくらいの規模からプレスリリースを送るべきか
「自分のような小さな事業者がプレスリリースを送っても良いのだろうか」というのは、よく聞く悩みの1つです。
端的に答えをお伝えすると、プレスリリースをメディアに送るにあたって、事業の大小は関係ありません。規模の小さな事業者であっても、キラリと光るプレスリリースはメディアに取り上げられる可能性は大いにあります。
むしろ知名度の低い中小の事業者こそ、丁寧にプレスリリースを出すべきだと言えます。
プレスリリースの効果
では、プレスリリースを出すとどうなるのでしょうか。
プレスリリースは広告ではありません。しかし、実際にはメディアに掲載されることで、広告に近い効果が期待できます。特にスマホのアプリなどのダウンロードタイプのゲームの場合はウェブメディアとの親和性が高く、プレスリリース内にダウンロードURLを記載しておくことで、直接ダウンロードページへの誘導が期待できます。
さらに、プレスリリースはメディアの取材に繋がることもあります。
アプリ開発者のインタビュー記事を見て、ご自身もあのように記事で取り上げられたいと思ったことはないでしょうか。あのような取材記事のきっかけがプレスリリースだった、ということは少なくありません。
メディアは常に良い情報を求めていますので、送られてくるプレスリリースが目に留まり、ニュース掲載にとどまらず個別の取材を企画するというのはよくあることです。
広告として取材記事を掲載してもらう場合は安くない出稿料が必要ですが、メディアから取材を持ちかける場合は一般的には出稿料はかかりません。
プレスリリースの予算
プレレスリリースを出すには、どれくらいの予算が必要なのでしょうか。あまりお金がかかるようだと困るという方もいると思いますが、プレスリリースは0円でも出すことができます。
自分でプレスリリース原稿を作り、メールなどでメディアへ通知するのであれば、費用は一切かかりません。ウェブのゲームメディアはメールやフォームでプレスリリースを受け付けているところも多くありますので、そこからプレスリリースを送ると良いでしょう。
より効率的にプレスリリースを発信したい場合は、プレスリリースの配信プラットフォームを利用するのがおすすめです。サービスにより金額は異なりますが、概ね1つのプレスリリースあたり、1万円から3万円ほどで利用することができます。
プレスリリースの配信プラットフォームを使う最も大きなメリットは、提携しているメディアに連携される機能です。多くは自動連携されているため、発信したプレスリリースは確実にいくつかのメディアに掲載されます。
プレスリリースプラットフォームの例
■PRTIMES
https://prtimes.jp/
大手の事業者も多く利用している非常に知名度の高い配信プラットフォームです。原則として法人専用です。
1配信3万円と今回紹介する中では高額です。月契約や年契約プランなどもあります。
法人設立後24か月以内で一定の条件を満たせばこのサービスを月に1回無料で使うことができる、スタートアップ支援もあります。
https://prtimes.jp/startup_free/
対象の方は是非ご検討ください。
■ドリームニュース
https://www.dreamnews.jp/
筆者もよく利用している配信サービスです。30日1万円でプレスリリース打ち放題という価格ながら、拡散力もまずまずで、サポートもしっかりしています。
30日以内であれば追加料金なしでプレスリリースを何本でも発信することができますので、複数のタイトルのリリースを控えている場合や、リリース後すぐにイベントを実施する場合などに利用すると非常にコスパが良くなります。
原則として法人向けのサービスですが、個人事業者向けのプランも用意されています。
■プレスリリース ゼロ
http://pressrelease-zero.jp/
とにかくお金はかけたくない!まずは試すだけ試してみたい、・・・という場合はこちら「プレスリリースゼロ」。無料ですので拡散力はそれなりでサポートもほぼありませんが、無料であることと個人事業主でも利用可能なところが魅力ではあります。
プレスリリースが取り上げられない?
過去にプレスリリースを出してみたが効果が得られなかった、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
原因の多くは、プレスリリースを配信する際の基礎が押さえられていないというものです。
よくある失敗の代表例をご紹介しましょう。
・主語がない
プレスリリースは、誰が、いつ、何をする(した)か、が明記されている必要があります。
まず冒頭でこれらを明確に記すようにしましょう。
例:
株式会社アイモバイルは9月1日、スマートフォンアプリゲーム「A」をリリースしました。
日付がないケースもよくありますので注意しましょう
・URLがない
ゲームリリースのニュースなのに関連するURLがない、ということもよくあります。
検索をすればURLは出てくるかもしれませんが、メディアには毎日大量のプレスリリースが届きますのでなかなかそこまではしてくれません。
公式サイトやストアのURLは忘れずに記載しましょう・
・宣伝ばかりになっている
プレスリリースは広告ではありません。事業者の活動をメディアに伝えるためのもので、基本的には事実が丁寧に記されている必要があります。
是非お買い求めください!今すぐダウンロードしよう!
などの文言はあまり適切とは言えません。
このような表現だらけのプレスリリースは避けられる傾向にあります。
・タイトルが魅力的ではない
プレスリリースにとってタイトルは顔とも言える重要な部分です。タイトルが魅力的でなければ、中身がどれほど優れていてもメディアの担当者に見られる確率は低くなります。
プレスリリースのタイトルは十分に時間をかけて吟味しましょう。
プレスリリースを作成するにあたっては、その他にも気をつけるべき点やテクニックなどが多数あります。この辺りを自分でやるのは大変だな、という場合は専門のライターさんにお願いしても良いでしょう。ライターさんや案件によって費用は異なりますが、1本数万円から依頼に応じているライターさんが多いようです。
プレスリリースを活用しよう!
プレスリリースは安価で強力なPR手法です。しかし、プレスリリースを十分に活用しているゲーム事業者はまだまだ少ないと感じます。
ゲームのリリース後に広告によるユーザー獲得を検討しているゲーム開発者も多いと思いますが、その予算の中にプレスリリースも組み込んでみるのはどうでしょうか。
例えばゲームのリリースにあわせてプレスリリースを出すことで、ウェブメディアなどを通してゲームの認知度を上げることができます。レビューや取材などに発展すれば、その後の広告展開による集客でも有利に展開できるでしょう。
あまりプレスリリースを活用していなかったな、というゲーム開発者様は、この機に是非活用を検討してみてください。
※本記事は株式会社SQOOLの加藤賢治様より、寄稿して頂いた記事になります。
加藤 賢治
ゲーム情報メディア「SQOOL.NETゲーム研究室」の管理人です。
日本のゲームデベロッパーさんがもっと活躍しやすくなるように、頑張って情報を発信してまいります!
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