こんにちは!maioメディア営業の樋川です。
さて、先日は中国ゲームアプリ市場についての記事をお伝えさせていただきました。
中国のゲーム市場の規模が大きい点、その他の地域と比べて特殊である点はわかったけど中国国内のアプリ全般における市場はどうなの?という事で、今回は中国においてどのようなアプリが良く利用されているのか、また日本における中国アプリの進出例はどのようなものがあるのか、というところを調査させていただきました。
中国ではどのようなアプリが使われているか
では、まず中国ではどのようなアプリがユーザーに使われているか見てみましょう。
以下が、2018年12月度のアクティブユーザー率ランキングになります。
参考:http://mi.talkingdata.com/app-rank.html
1位:微信(WeChat)/Tencent
文字や画像・動画の送受信、グループチャット等が可能なSNSアプリ。日本におけるLINEのように中国人の日常のメッセージはほぼWeChatにて行われている。
2位:QQ(キューキュー)/Tencent
同じくテンセントによるメッセンジャーアプリ。
WeChatがメッセージに特化しているのに対してQQはアバターの作成やミニブログ、音楽や動画の共有などが可能で、比較的若者のユーザー比率が高い。
3位:支付宝(アリペイ)/Alibaba
アリババによるQR・バーコード決済アプリ。
1位のWeChatにも同様の決済機能としてWeChatPayが利用可能であり、中国内での決済はこの2つの機能が主要な決済サービスとして用いられている。
4位:手机淘宝(タオバオ)/Alibaba
アリババによる中国最大のECアプリ。日本の楽天に近いイメージ。
5位:爱奇艺(アイチーイー)/北京爱奇艺科技有限公司
中国の大手検索エンジン企業バイドゥとアメリカの投資会社プロヴィデンス・エイクイティー・パートナーズによって設立された中国最大手動画共有サービスの一つ。
6位:腾讯视频(Tencent Video)/Tencent
爱奇艺(アイチーイー)と同様に、中国で1位2位を争う動画共有サービス。
7位:手机百度(Baidu Mobile)/Baidu
中国で最も利用されている検索エンジンのブラウザアプリ。
Baiduは中国のモバイル検索市場の90%のシェアを占めているとされる。
8位:优酷(Youku)/Alibaba
爱奇艺(アイチーイー)、腾讯视频(テンセントビデオ)と同じく、動画共有サービス。
9位:搜狗输入法(Sogou Keyboard)/捜狐
最も人気のある中国語入力ソフトウェア。検索エンジン技術を用いた単語やフレーズの分析や分類が可能。
10位:微博(Weibo)/新浪公司
中国最大のミニブログサービス。TwitterやFBのような機能を持つ中華圏最大のソーシャルメディア。
ここまでが中国で最も利用されているアプリランキング上位10になります。
中国三大IT企業BAT(Baidu・Alibaba・Tencentの頭文字)のアプリがその多くを占めています。
ランキングに含まれるのはメッセージ、SNS、動画、ショッピングが主なカテゴリでした。中国では少し前に、「低頭族」という言葉が流行したそうです。
その言葉は、スマホが大好きで一日中頭を下げてスマホを触っている人を指します。
人と交流する事、動画を楽しむ事、ショッピングを楽しむ事がそういったスマホユーザーの主な可処分時間の費やし方なのかもしれません。
またランキング10位外にも、今や中国人の生活に欠かせないと言われる生活必需アプリが多数あります。
▶食事
・大众点评(大衆点評)/美団点評
日本の食べログのようなアプリ。
・饿了么(お腹すいた?)/ELEME Inc.
出前アプリ。ウーバーイーツに近い。
このようなフードデリバリーアプリはかなり普及している。アリババが出資。
・美团外卖/美团
饿了么(お腹すいた?)と並ぶ出前サービス。
▶交通
・Mobike/美団点評
シェア自転車サービス。上述の大众点评(大衆点評)を運営する美団点評が買収。
・DiDi/滴滴出行
タクシー配車サービス。中国版Uber。
といった具合に、生活の各方面でスマホアプリが浸透しているようです。
また、中国のスマホユーザー端末にがインストールしているアプリ数は平均で80個と言われています。その他にも中国人の生活に欠かせないアプリは多数ある事でしょう。
中国アプリが日本市場に進出した例
中国で独自の発展を遂げたアプリは、日本市場にも進出しています。
例として、中国から日本に進出したアプリを見てみましょう。
・TikTok/ByteDance
言わずと知れた動画共有SNS。
中国はもちろん日本・タイ・ベトナムでも若者を中心に爆発的な人気を博している。
アプリの内容として、動画の尺が15秒という気軽さ、直感的に操作できるUIが中国国外でも流行った理由であると考えられる。
・DiDi/滴滴出行
上述のタクシー配車アプリ。
現在日本でも、東京・大阪エリアを中心に、今後対応エリア拡大予定との事。
中国版アプリと同一なので、訪日中国人は自国と同じ感覚でアプリを利用する事ができる、WeChat Payと連携していてスムーズに決済できる、という点でインバウンド観光客をターゲットにしやすい点が強み。
まとめ
中国と言えば、GoogleやYahoo、Facebookなどの利用が制限されている事もあり、上記ランキングに表されているようにTencentやAlibabaといった中国の巨大IT企業が各サービスにおいて人々の生活に浸透しているイメージがあります。
また、もはや言わずもがなIT大国である中国には、BAT以外にも優れた技術力・資本力をもった企業がたくさんあります。
日本を含むその他各国の市場でトレンドを作り、ユーザーの市民権を得る未来も起こり得るでしょう。
今後も日本において、新たなトレンドが中国企業により生み出されるかもしれませんね!
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敦史樋川
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