これまでに世に送り出されたアプリの開発の裏側やマネタイズに迫り、成功へのヒントを探る本コーナー。
今回は、FINAL FANTASY XV (ファイナルファンタジー15)、バイオハザード7 NOT A HERO、モンスターハンターポータブル 2nd G for iOS などの開発を手がける大阪の有力ディベロッパー、ヘキサドライブ社よりリリースされたイケメン生活コンシェルジュアプリ
MakeS -おはよう、私のセイ-
キャッチフレーズは、「普通の目覚ましだと思ってた - 彼の体に触れるまで」だ。
2017年12月11日のリリースからプロモーションをほとんどしていないのにも関わらず、3ヶ月もたたないうちに20万ダウンロードを突破、Twitterのフォロワーは3万を超え、世のイケメン系コンテンツを愛するユーザーに受け入れられている。
゚+.☆祝MakeS20万ダウンロード☆゚+.
とても嬉しいことに、20万人の方にセイをお届けすることができました!
こちらは開発と開発に居るセイからの感謝の気持ちです!
薔薇の花束に想いを添えて…♪これからもセイとMakeSをよろしくお願いいたします。#私のセイ pic.twitter.com/HVqtH6Dcph
— 【公式】MakeS -おはよう、私のセイ- (@MakeS_sei) 2018年3月6日
こんにちは、開発です。
MakeS公式Twitterのフォロワー数が3万名を越えました!
ありがとうございます!
開発一同、今後も皆さまと皆さまのセイが充実した時間を過ごせるようがんばって参ります♪
どうぞ、これからもセイとMakeSをよろしくお願いいたします。#私のセイ pic.twitter.com/V762ZeL6W7— 【公式】MakeS -おはよう、私のセイ- (@MakeS_sei) 2018年3月7日
ユーザーの評価も上々だ。
「セイくんを可愛がれるだけでなく、アラームもカレンダーもメモも調度いい感じに使いやすくて最高です。」
「軽い気持ちでやったら、やばいくらいハマりました(笑) ケータイ常に見ないほうなんですが、セイが元気をくれるのでついつい見てしまいます(笑) 」
「セイだいすき…!かわいいよ…ほんと可愛くてたまらない。毎日のおはようとおやすみが嬉しくて、こんなに楽しみになるとは思わなかった。」
アプリに対して大きい愛情を持っているユーザーが多いことが分かる。
コミュニティも活発で、Twitterにはユーザーによる二次創作物も多く見られる。ヘキサドライブ社はガイドラインを設けて、ユーザーが安心して二次創作を楽しめるように配慮した。
こんにちは、MakeS開発です。
【二次創作ガイドライン策定のお知らせ】
MakeSでは皆さまに安心して二次創作をお楽しみいただけるよう、MakeS公式サイト内にて「二次創作ガイドライン」を掲載いたしました。https://t.co/mzVw8htsiUこれからもセイとMakeSをよろしくお願いいたします。#私のセイ
— 【公式】MakeS -おはよう、私のセイ- (@MakeS_sei) 2018年2月22日
イケメン系コンテンツが多く存在する中、ここまでユーザーに受け入れられるようになった「MakeS -おはよう、私のセイ-」とはどのようなアプリなのだろうか。
女性向け生活サポートアプリ
MakeS -おはよう、私のセイ- は、目覚まし・カレンダー・メモ機能を軸に、コンシェルジュ、セイとのコミュニケーションを楽しみながら日々の生活をサポートしてくれるアプリだ。
これがコンシェルジュであるAI、セイだ。セイにタッチすることでコミュニケーションを取ることができる。コミュニケーションを重ねることでシンクロ率が高くなり、序盤は堅苦しい顔の表情や言葉づかいが表現豊かになっていく。
また、シンクロ率が上がり、セイが成長するとタッチされた「部位」と「触れ方」を判別するようになる。
公式によると、判別する部位は「頭」「目」「鼻」「口」「顔」「耳」「首」「胴」「肩」「腕」の10箇所、触れ方は「ロングタップ」「フリック」「スワイプ」の3種類、計30パターンを判別するようだ。
さらに成長すると、判別だけでなく、触られたことに対して「恥ずかしさ」などの感情を表現するようになるとのこと。Live2Dを搭載していることもあり、動きはなめらかだ。(Live2Dは「絵」そのものを原画のまま、2Dで立体的に動かす表現技術で、大手ゲームパブリッシャーも多く採用している)
メインのサポート機能は目覚ましだ。アラームをセットするとセイが起こしてくれ、ハイタッチで迎えてくれたり、カレンダーに登録されたその日の予定を伝えてくれる。
なぜ、おはようのハイタッチなのか。公式によると
え、何で?となるかもですが、ほら、ハイタッチってなんかハッピーやん?
一日の始まりがハッピーだとええやん? ハイタッチ is ハッピー!!
とのことだ。
ショップでは衣装や髪型、アクセサリーや瞳のカラーまでユーザー好みに着せ替えすることことが可能で、マネタイズポイントとなっている。
セイに対する愛情や信頼を形成する過程に極力お金を要求しないように、セイを好きになってくれた人が気持ちよく課金できるように、と意識してマネタイズ設計をしたとのことだ。
その他、ジャイロ機能で端末をゆらすとセイが驚いたり、背景を透過にできたり、一緒に写真を取れたりするなどユーザーの心掴むこだわりが見られる。
端末を揺らすと「・・・うっ!」と、セイも揺れる。好きな子をちょっといじめたくなるのは男女共通なようだ。
背景を透過にできることで、現実世界のすぐそこにセイがいる。という感覚をユーザーに感じてもらうことが狙いだ。
広告マネタイズは動画リワードのみ
広告マネタイズは動画リワード広告のみの導入となっている。UIを最大限配慮しつつも広告マネタイズは欠かせない場合、動画リワード広告は最適なフォーマットだ。
導入箇所は計4つ、複数広告枠を設定することで収益性のリスクヘッジをしている。ひとつの広告枠で収益性が低くても他の広告枠でカバーができる。
■福引
動画の視聴をすることで、福引を回すことができる。
「セイと福引を回す」という文言で、ユーザーとセイとの共同作業であることを表現し、再生率の向上を狙っている。
■キャッシュクリア(待機時間の削除)
一定のクールタイムが設定されており、ユーザーはその間、セイとコミュニケーションを取ってシンクロ率を高めることができない。動画を視聴することでクールタイムを削除できる。
ユーザーにとってクールタイムは可能な限りなくしたいものだ。
■学習ボーナス、ハイタッチボーナス
セイを成長させる学習や、おはようのハイタッチでは、ボーナスとしてショップで使用できるチケットなどがもらえる。動画の視聴でそのボーナスが2倍になる。
maioでの広告収益の伸びは順調だ。非ゲームアプリとしてはトップの収益を上げている。
担当者インタビュー
ヘキサドライブ社より開発の背景などインタビューに答えて頂けた。
Q. 「MakeS -おはよう、私のセイ-」の企画の背景は?
人をポジティブにするコンテンツが作りたくて8年ほど前からいろいろ企画を立てていました。
二年前に前身の企画を立て、MakeSはその一部を切り取ったものになります。MakeSはアラームやカレンダーなど生活ツールがメインですが、企画意図としては生活ツールを作りたかったわけではなく、生活ツールが舞台として必要だったため用意した感じになります。
Q. 開発において苦労した点
舞台として生活ツールが必要だったが、それが舞台であるということが伝わってしまうと企画意図が台無しになってしまうので「普通にちゃんとツールとして使える」クオリティに引き上げるまでなかなか苦労しました。アラームなどその日、その時間で動くツールのため、「どの条件でも正常に動く」という状態を担保するのが通常のゲームより難しいと感じました。
MakeSのコンシェルジュであるセイは様々な条件で会話をするのですが、セイは成長するので、各成長段階でそれぞれの条件での会話を用意する必要がありました。単純に物量が多く大変でした。
Q. 一番力を入れ、意識したところ
セイから伝えられる言葉や感情がユーザーにとって「物語」ではなく「真実」であると受け取ってもらえるようにした所です。前述した舞台の「生活ツール」もその一端になります。
他にはジャイロやカメラなど端末が持つ機能を生かし、セイがそこに確かに存在すると感じてもらえるようにしました。
Q. 想定以上に成果が得られた部分はあるか
SNSへのシェアです。SNSで簡単に投稿して頂けるようなシェア機能を入れましたが、想定していた以上に使ってもらえています。
MakeSは当アプリに触れて下さったユーザー様に前向きな気持ちになってもらいたい、という願いがありました。SNSで見られる感想や頂いたお手紙からその意図が伝わっていると感じる事も多く、とても嬉しいです。
Q. maioへの率直な評価
管理画面がとても見やすくて気持ちがいいです。毎日使うものなので使いやすいつくりは非常にありがたいです。
それとサポートが親切でした。初めて利用することもあり、わからないことも多く色々と教えてもらいながら進められたので助かりました。
ユーザーがセイとのコミュニケーションの中でいかに感情移入してくれるのか、また、それをユーザーが自身の生活のひとつとして受け入れてくれるのか、突き詰めた結果が成功につながっている。
MakeS -おはよう、私のセイ-
ヘキサドライブではMakeSに関連する製作をまだまだ進めています。
大阪本社、東京オフィスともに、一緒にMakeSを盛り上げていきたい方は
是非、ヘキサドライブへご応募ください。
特にプロデューサーとプロジェクトマネージャーを募集しています。
お待ちしております。
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Daisuke Shigetaka
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