これまでに世に送り出されたアプリの開発の裏側やマネタイズに迫り、成功へのヒントを探る本コーナー。
今回は、「消しゴム落とし」を代表とするSAT-BOX社の名作シリーズ
SAT-BOX 学校アプリシリーズ
SAT-BOX社の学校アプリシリーズは、学校で流行っていた昔なつかしの遊びをテーマにしたシリーズだ。
代表作は「消しゴム落とし」や「机で野球」、「机でボウリング」など、誰もが学生時代には一度は楽しんだことがある遊びではないだろうか。
「消しゴム落とし」は累計ダウンロード数300万を超えており、SAT-BOX社を代表するアプリになっている。
今回は、SAT-BOX社の学校シリーズのマネタイズや開発の裏側など紹介していきたい。
消しゴム落とし
消しゴム落としはご存知の通り、消しゴム同士をぶつけ合い机から突き落とす遊びだ。
2015年1月16日にリリースから今もユーザーからの根強い人気を保っている。
操作方法はシンプルで直感的。消しゴムを引っ張って離すことで飛ばし、相手の消しゴムを落とすだけ。
思ったよりすべってしまったりするため意外とコツがいる仕様になっている。
ソロプレイ、マルチプレイ、ネット対戦の3つのモードが用意されており、一人でも多人数でも楽しめる。
消しゴムも様々な種類のものが150以上存在しており、コレクション要素となっている。消しゴムをカスタマイズすることもでき、やりこみ度は十分だ。
机で~シリーズ
机で~シリーズは、机の上を舞台として、野球やサッカー、ボウリングなどが楽しめるシリーズだ。
ボウリング場が机と文房具で作られていたり、ラケットの代わりに黒板消しが使えたりとこだわりが感じられる。
どの作品にもソロプレイ、マルチプレイ、ネット対戦、ランキングなど様々なモードが用意されており、一人でも多数人でも、全国のユーザーと競い合いながらゲームを楽しめるようになっている。
シリーズ内でのユーザーの回遊を図る
アプリ起動後の画面では各モードの選択などが行えるが、注目したいのが他アプリへの誘導を積極的にかけていることだ。
大人気シリーズ、学校アプリシリーズとして他の自社アプリを紹介しユーザーのシリーズ内回遊を狙っている。
カジュアルゲームではユーザーあたりの収益性は低くなってしまうが、シリーズを回遊させることによってユーザーあたりの収益性を高めることに成功している。
これがシリーズ化する最大のメリットだろう。シリーズの本数が多くなればなるほどユーザーあたりの収益性は比例していく傾向にある。
新作がヒットした際にも過去作への流入も期待できるため、シリーズ化のメリットは大きい
学校アプリシリーズの動画リワード広告の活用
学校アプリシリーズの各アプリには動画リワード広告が複数枠あり、ユーザーとの広告接触機会を分散化させることで再生数と収益性を向上させている。
インセンティブはアプリ内で使えるポイントが設定されている。
ログインボーナス
学校アプリシリーズの各アプリにはほぼログインボーナスがあり、ポイントがもらえるようになっている。
動画リワード広告を視聴することでもらえるポイントが2倍になるため、広告の視聴率も高い。
ログインボーナスに動画リワード広告を導入する方法は、広告効果も高く収益性も高くなる傾向にある。
ユーザーがアプリを起動して一番最初に見る広告(ファーストインプレッション)になるためと考えられている。
ポイントプレゼント
各アプリではポイント制を導入しており、ポイントで様々なアイテムを手に入れられるようになっている。
常に動画リワード広告のトリガーが表示されているパターンや、ポイントが足りなかった場合に表示されるパターンなどが複数ある。
ひとつの広告枠で複数回ユーザーに動画リワード広告を表示させ続けてしまうと広告効果が落ちてしまい、収益性の低下につながるリスクがある。
動画リワード広告の視聴タイミングを分散化させることでそのリスクを回避する工夫がされている。
ディベロッパーインタビュー
SAT-BOX社の担当者の方にインタビューに答えて頂いた。
アプリを企画・開発される上で、軸にされているコンセプトやテーマ、考えなど教えて頂けないでしょうか?
学校アプリシリーズは、昔に学校でこんな遊びしたよねって感じで、思い出してもらえることをイメージしています。
また、机で~シリーズは部活にありそうなものを中心に制作しています。
シリーズ化のメリットはどういうところにありますでしょうか?
例えば、サッカーが好きでやってみて、このアプリを気に入って、他に野球や卓球もあるならやってみようとなりやすいことですね。
シリーズものなので、過去作のダウンロードが増えることはあります。
アプリを開発される上で一番気をつけている部分や力を入れている部分、こだわりはどこでしょうか?
カジュアルゲームとはいえ、やりごたえのある内容にしたいといつも考えています。
すぐに飽きられないように、継続性のある要素を入れていくことや、毎日アクセスしたくなる要素です。
変化の激しいアプリ業界ですが、長年アプリ開発をされている御社として最近肌で感じる変化などありますでしょうか?
海外ディベロッパーの勢いが強いなと感じます。
海外のカジュアルゲームや大規模なゲームが多く見られるようになっているので負けないようにしないと。。。
広告マネタイズで特に工夫している部分などありますでしょうか?
できるだけ、ユーザーの邪魔にならないところに広告を配置しているつもりです。
動画リワード広告に関しては、いつのタイミングでも視聴できるような広告枠では連続では視聴できないようにしています。
maioをいつもご利用いただきありがとうございます。ご利用されてみてmaioへの率直な評価はいかがでしょうか?
いい成果が出ていると思いますので、引き続きよろしくお願いします。出稿もしてみたいと考えています。
御社の今後の展開を教えてください。
学校シリーズを中心に今後も展開していきますが、挑戦的なハイパーカジュアルアプリやニンテンドーSwitchのゲームも制作していきたいと思っていますので、何か協業できる場合は何でもご連絡ください。
SAT-BOX社はアプリだけでなく、VRやコンシューマー向けタイトルの開発にも取り組みを始めており、挑戦的な姿勢だ。
机で~シリーズの「机でサッカー」をニンテンドーSwitch向けにリリースをしたところ、ダウンロードランキングにも入るほどの人気を獲得した。
机でサッカーが、任天堂e-shopのダウンロードランキングにランクインしています!皆様ありがとうございます!今後とも【机でサッカー】をよろしくお願いします。https://t.co/rVgbB0LF63 pic.twitter.com/hxgXuqPJCn
— SAT-BOX (@SAT_BOX_2011) 2018年6月11日
アプリをベースに、Joy-Conを使った4人でのマルチプレイ等に対応し、大幅にアップグレードさせたことが好評を博した理由だろう。
ゲーム市場は常に変動的だ。その市場の中で常に新しい挑戦をしていくという姿勢が、SAT-BOX社の成長の源泉となっている。
消しゴム落とし
机で~シリーズ最新作
机で将棋
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Daisuke Shigetaka
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